【モチベーション経営のヒント】経営者が一番のボトルネックです
「俺の会社は俺の力でもっているんや!」
と思っていらっしゃる経営者ほど、傍から見るとご自身が企業成長にとって一番のボトルネックになっていることがよくあります。
経営者が企業の中で力が強いのは当たり前ですが、力を過信し権限が増大し過ぎると自分の意見が最良、部下の意見は聞いても無駄となり、「人の声が聞こえなくなる症候群」に罹ってしまいます。ご自身の得意分野での行動は迅速で迷いがなく積極的です。そして、目標も軽くクリアーしていきます。ただ、勉強不足の分野については理解が良くできていないため思考停止となります。具申された意見は理解されるまで後回しとなり成長機会が失われます。
私はソフト・ハード共にIT関係が不得意です。日々進化向上しているIT技術を理解していないため多くの成長機会を喪失してきました。新しい取り組みも理解不足によりずいぶん後回しになりました。「これは善いアイデアだから推進しよう!」とスタッフに意見を求めたら「これは、一年も前に牛田さんに提案済みですよ!」とあきれられたことが何度もあります。スタッフからみれば、「人の話しを真面目に聞いとんのかい!」と怒り心頭です。その時まで自分自身がボトルネックなっているなんて考えもしませんでした。
経営者の思い込みもボトルネックとなることがあります。今まで好成績を収めてきた方針を正反対の角度から検討することはあまりありません。物事を俯瞰して見るには自分自身では限界があるのです。
自分が知らないということを知っている
これはプラトンの言葉だそうですが、自分のことをすべて理解している方はいらっしゃいません。人には他人からしか見えない盲点が必ずあります。その盲点を他人から教えてもらえるかどうかがボトルネックを解消する鍵となります。
スタッフにとって経営者に意見するのは大変な勇気がいります。気安く話せない、忙しいところ貴重な時間をさいていただくのは申し訳ない、仕様のない意見だと馬鹿にされるかもしれない等々スタッフは常に遠慮しています。スタッフから積極的に意見を言ってもらうことは至難の技ですが、社内外を問わず諫言・苦言を呈してくれる右腕をもつことが経営者の必要条件の一つだと思います。
私が最も得意としていたサービスに関する見積書を横で見ていたスタッフが一言。
「牛田さん、競合会社をみてください。もっと市場のニーズに敏感になるべきです。こんな状況ではお客様がどんどん離れていきますよ。」
ムッとした私は頑なに自分の意見をゴリ押ししましたが、結果は契約解除という散々たるものになりました。落ち込んでいる私をみたスタッフは「人間痛い目にあわないと気付かないものなんです。良い経験をされましたね。」
それからは自分の仕事について、自分本位な思い込みをなくすため他者に検証してもらう仕組みに変えました。
忠言は耳に逆らえども行いに利あり。裸の王様になって周りの人から笑われないように良き参謀を努力して得るようにしましょう。